みなさま、あけましておめでとうございます。
オランダはまだ大晦日(冬の時差8時間)なのですが、日本の友達のSNSを見てると新年のあいさつであふれていて、私も一足早く新年気分を味わっております。

日本の新年にかかせない食べ物といえばお餅やおせち料理ですが、オランダ版の「年越し&新年のお供」をご紹介させていただきます。

クリスマス頃から、近所のパン屋にこんな看板が出始めました。
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「Oliebol」、複数形で「Oliebollen」(オリボーレン)というオランダ風ドーナツのアピールです。
なんでもオランダでは、このオリボーレンと「Appelflap(en)」というアップルパイを食べながら新年を迎えるのが習慣なのだとか。
曰く、油で揚げたこのオリボーレンを食べて体中を脂っぽくしておくと、悪霊の鎌を滑らせて身を守ることができるから。。。なのだそう。
オリボーレンはオランダ語で「油団子」なので、さもありなんという感じですね。
きっと中世頃の貧しい庶民が、新年のお祝いに食べられる贅沢な食べ物だったのでしょう。

このオリボーレン、ドーナツの原型でもあるといわれています。
イギリス清教徒が迫害から逃れてアメリカ大陸に渡ろうとする際に一時オランダで滞在し、その時レシピを覚え、新大陸にもちこんだのだとか。

出し惜しみしてしまいましたが、そのオリボーレンはこんなビジュアルです。

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左の丸いお団子がオリボーレン(レーズン入り)。
右の三角がアッペルフラッペンです。

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大晦日、パン屋さんは特設屋台を出してオリボーレンとアッペルフラッペンの販売に大忙しです。
お姉さん、ちょっと殺気立っているような?
行列は出来るわ、横のフライヤー(その場で揚げています)をチェックしなくてはいけないわで大変ですからね。

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ちなみに、アッペルフラッペンと似たような丸形の「Appelbeignet」というお菓子も同じく並べられています。
最初に出した看板の写真には、そちらが書かれていますね。
我々はオリボーレンと三角のアップルフラッペンを購入しました。

我が家にとって最初のオランダでの年越し、お国の美味しい習慣を楽しめて大満足です。

それでは、2016年もよろしくお願いいたします。

trinity